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公益社団法人腐食防食学会より技術賞を受賞しました
荏原環境プラント(社長:渡邉 良夫、本社:東京都大田区、以下:当社)の石川 栄司と、荏原製作所の野口 学ら※1は、この度、公益財団法人腐食防食学会(以下:腐食防食学会)の2021年度技術賞を受賞しました。腐食防食学会は材料全般の腐食防食の研究や技術の促進・普及を目指す国内唯一の機関で、技術賞は、腐食防食分野における技術開発や啓蒙に広く貢献した技術に対して贈られるものです。
今回受賞した技術賞は、「表面に凹凸(おうとつ)構造を有する耐高温エロージョン・コロージョン※2溶射被膜の開発」に関し、以下の業績を評価頂いたものです。
① 表面の凹凸形状が、バイオマス燃焼環境における腐食摩耗減肉の抑制に効果的である事を発見したこと
② 凹凸が自発的に発現する材料組成と製造方法を開発したこと
③ 開発した溶射皮膜をICFB®内部循環流動床ボイラの層内伝熱管※4で実用化を開始したこと
本技術は腐食と摩耗が同時に生じる環境において、層内伝熱管の減肉量抑制に効果が期待できるため、プラント部材の延命化およびバイオマス発電による再生可能エネルギーの利用促進に貢献するものと考えます。
当社は、今後も最適なソリューションと高品質なサービスを提供する事により、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献するとともに、企業としても成長していくことを目標としています。
※1 本賞は、米田鈴枝氏(北海道立総合研究機構)、田中成奈氏(北海道大学大学院)、古吟孝氏(第一高周波工業株式会社)、林重成氏(北海道大学大学院)との共同受賞です。
※2 エロージョン・コロージョン:環境(液相や気相)の流動による「物理的な効果」と、環境の「化学的(腐食の)効果」が、複合して材料の減肉を加速する現象です。
※3 ICFB®は、荏原環境プラント株式会社の登録商標です。(Internally circulating fluidized-bed boilerの略)
※4 層内伝熱管:流動床の炉床温度を所定温度に維持制御し、熱回収を行う伝熱管のことです。
(公社)腐食防食学会:https://www.jcorr.or.jp/