



より高効率なエネルギー回収の実現に向けて
現在、エネルギー問題への関心や防災意識の高まりなどによって、地域社会におけるごみ焼却施設のあり方が多様化しています。人口減少が続く日本では、多くの地域でごみの発生量が減少し、高効率発電技術への期待はより高まるものと予想されます。荏原環境プラントではそうした社会の動きをとらえ、地域にとって最適な価値を生み出す施設の提案を目指しています。
最新施設「桑名広域清掃事業組合 資源循環センター可燃ごみ焼却施設」稼働
荏原環境プラントは、2017年に「桑名広域清掃事業組合ごみ処理施設整備運営事業」を受注、2019年12月に桑名広域清掃事業組合 資源循環センター可燃ごみ焼却施設の建設を完了し、既存施設(リサイクルプラザ、プラスチック圧縮梱包施設、管理棟)と共に、2020年1月から20年間の運営業務を開始しました。本施設は三重県桑名市、木曽岬町、東員町のおもに家庭から出る可燃ごみ、不燃ごみ・粗大ごみ、容器包装プラスチックを処理しています。近年、ごみ焼却処理施設において、安定したごみ処理を行うとともに、ごみを焼却した際に発生する熱を利用して発電を行い、CO2排出量を抑制し環境負荷の低減を図ることに注目が集まっています。本施設では、高温高圧ボイラ(最大圧力:6MPa、最高温度:450℃)を採用し、より高効率なごみ発電が可能となりました。高温高圧ボイラを採用するにあたっては、高温下でのボイラ材料の腐食量の制御を考慮し、20年間の運営期間を見据えLCC削減を目指した設計を行いました。
荏原環境プラントは、より一層安全で安心な廃棄物処理サービスを提供するとともに、持続可能な地域社会の構築に貢献するため、技術の高度化に取組んでいきます。
地域に親しまれる施設運営を目指して
敷地内には、可燃ごみ焼却施設のほかにリサイクルプラザ、プラスチック圧縮梱包施設、管理棟などがあります。ごみに新しい命を吹き込み、リサイクルする強い気持ちと自然環境の代名詞「森」をイメージした「リサイクルの森」という愛称がつけられました。環境学習、啓発機能を併せ持つ3Rや循環型社会について学ぶことができる施設となっています。施設内の見学者コースには絵本シアター、天空シアター(22mの大画面)等の最新設備を有しています。また、マスコットキャラクターの「モフリン」が登場し、楽しみながら理解を深めることができます。今後は、環境に関する体験学習、夏休み環境啓発イベントの開催を通じて、来場者の皆様とのコミュニケーションを図り、地域に親しまれる施設運営を目指していきます。

