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北海道岩見沢市向けストーカ式焼却施設
「いわみざわ環境クリーンプラザ」の建設・納入
2015年3月末にストーカ式ごみ焼却施設「いわみざわ環境クリーンプラザ」を北海道岩見沢市に納入した。本施設は岩見沢市,美唄市,月形町の3市町のごみを処理する施設であり,ストーカ式焼却施設とリサイクル施設で構成される中間処理施設である。
本施設は,最新式ストーカ技術を組み込んだ環境負荷の低い最新鋭の施設である。また,排ガスを高度処理するだけでなく,ごみ焼却廃熱から得る蒸気を発電に利用し,エネルギーの有効利用を図るとともに自然環境や社会環境との調和,経済性に十分配慮した施設である。契約から竣工まで非常に短納期であったため,ストーカブロック化等の様々な工夫を行い建設に当たった。また,性能試験では設計どおりの性能が発揮されていることが確認できた。
次世代型流動床高効率ごみ発電施設技術について
~平塚市「環境事業センター」の運転状況報告~
平塚市環境事業センターは,DBO(Design:設計,Build:施工,Operate:運営)方式によって建設された施設である。施設運営の期間は20年間であるが,2013年9月に竣工・引渡後も順調な稼働を継続し,現在は約1.5箇年が経過したところである。本施設は,処理規模315 t/d(105 t/24 h×3炉)の流動床焼却炉を有している。流動床焼却炉の特長を生かし,安定したごみの処理を行いつつ送電量変動を小さく抑えた運用を実践し,グリーン電力発電所としての機能を最大限に発揮している。
本報告では竣工後1.5年間の運転状況とともに,現在取り組んでいる発電量/送電量管理について報告する。
都市型防災拠点機能を備えた武蔵野市のごみ焼却処理施設
ごみ焼却処理施設の役割は,エネルギーの有効利用や地域社会への貢献などの付加価値に加え,施設の強靱化や防災拠点としての役割が更に求められてきた。武蔵野クリーンセンターは,市役所に隣接した都市型施設として注目され,20年間の運営を含めたDBO事業として2013年に総合評価方式による入札を行った。荏原環境プラント(株)は,最新の技術と29年間の運転実績を最大限に活用し,市の求めるコンセプトに更なるアイデアを加えて提案を行った。本稿では,東日本大震災の経験を踏まえた施設の耐震性の向上,周辺施設を含む災害時の熱電供給システムの構築,一時避難者へのサポート,早期の自立再稼動が可能な設計と安心安全な施設づくりについて紹介する。
(株)クリーンパワー山形向け産業廃棄物焼却設備の納入
荏原環境プラント㈱は,このほど,㈱クリーンパワー山形向け産業廃棄物焼却設備建設工事を完工し,流動床式産業廃棄物焼却設備を納入した。本設備は,流動床焼却システム(TIF:Twin Interchanging Fluidized-bed)の導入によって,流動砂による撹拌・破砕効果を生かし,汚泥,廃油,廃液,破砕ごみ(廃プラスチック等)など,多種多様な産業廃棄物を混焼一括処理し,環境負荷排出規制をクリアするとともに,産業廃棄物の焼却過程で発生する廃熱を利用した発電を行っている。
ピン拘束型火格子を用いたストーカ式焼却炉の長期連続運転向上の事例紹介
都市ごみ焼却施設の役割は,本来の衛生処理に加え,発電などのエネルギー有効利用もその重要性を増してきた。また昨今では,災害時の防災拠点としての役割も期待され始めている。そのような背景の中,安定した長期連続運転が更に求められるようになってきた。荏原環境プラント㈱では,従来型の火格子やストーカ構造を改良し,より機械的安定性及びメンテンナンス性の高いピン拘束型火格子を開発した。また,その技術を都市ごみ焼却施設に導入し,長期安定運転試験を行いその効果を確認した。これによって,様々なごみ質に適応した新型ストーカ炉の開発に成功した。